Mini Beast

Toys

「テオ・ヤンセンのミニビースト」は、「大人の科学マガジン Vol.30」のふろくとして登場し、ストランドビーストの名を日本に広めたキットです。複雑そうに見えて、実は簡単なユニットをつなげるだけで完成するところも秀逸です。

Theo Jansen (テオ・ヤンセン) 1948年、スフェべニンゲン(オランダ)に生まれる。デルフト工科大学にて物理学を専攻し、1975年に画家に転向。1990年、風の力で動く「ストランドビースト」の制作を開始。アートと科学を融合したその作品から「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも称される。

https://www.camk.jp/exhibition/theojansen/

風を動力源としてオランダの砂浜を疾駆する「ストランド(砂浜)ビースト(生命体)」。ボディ全体は黄色いプラスチックチューブで造形され、物理工学を基盤としたその動きは生き物を思わせるほどに滑らかで有機的です。それらはオランダのアーティスト、テオ・ヤンセン(1948–)によって故国の海面上昇問題を解決するために生み出されました。作者亡き後も自立して砂浜で生き延びることを目指し、ストランドビーストは歩行、方向転換、危険察知などの機能を備え、さまざまな環境に適応していくためのシステムを獲得していきます。生と死を繰り返し、遺伝子と遺伝情報を受け継ぎながら進化し続けてきた生命体は、芸術と科学という既存のカテゴリーを横断し、新たな可能性を私たちに提示しています。

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