Casa del Fascio

Architecture

ジュゼッペ・テラーニ(Giuseppe Terragni、1904年4月18日 – 1943年7月19日)はイタリアのモダニストの建築家、都市計画家。合理主義建築を代表する建築家でした。代表作は、ノヴォコムン集合住宅(1929)、カサ・デル・ファッショ(1936)、ダンテウム (1938) とされています。

テラーニは、1920年代にドイツなどで興った建築のモダニズム、インターナショナル・スタイルにいち早く反応しイタリアにおいて普及させようとした建築家でした。同時に、新しいファシズム体制のための建築を多数設計しています。ムッソリーニ政権の基で「カサ・デル・ファッショ」や「ヴィッラ・ビアンカ」等の優れた建築を実現させてましたが、ムッソリーニ政権崩壊の直前、39歳の若さで、脳血栓症で他界しました。

ジュゼッペテッラーニは、1904年にイタリア北部のメーダで生まれました。その後、母方の親戚と一緒にコモに移り、1917年にコモ工科大学で物理数学を専攻します。1921年に王立高等技術研究所(後のミラノ工科大学)の高等建築学校に入学しました。 そこで、ジュゼッペ・テラーニは、生涯の友人であるピエトロ・リジェーリ(Pietro Lingeri)に出会いました。 1926年にジュゼッペテラーニは卒業して、ルイジ・フィジーニ、グイド・フレッテ、セバスティアーノ・ラルコ、ジーノ・ポッリーニ、カルロ・エンリコ・ラーヴァ、アダルベルト・リベラとイタリアの合理主義建築の宣言を行います。このようにしてグループ7(Gruppo7)が形成します。1927年、イタリアの合理主義のマニフェストと見なされた4つの記事が雑誌「Rassegna italiana」に掲載されました。テラーニは、このマニフェストに署名しています。その後、ダンテウム、カーサ・デル・ファッショなどの設計を行います。そして傑作であるカーサ・ジュリアーニ・フリジェーリオの設計もこの時期です。その後戦争に参加し、ジュゼッペ・テラーニは1941年に最初にユーゴスラビアに送られ、次にロシアに送られました。テラーニは1943年に39歳で脳血栓症により逝去します。

テラーニはファシズムに加担したと見なせるのでしょうか。ある建築史家は完全にファシストであると表現しています。一方で、そうしたファシズムへの思想的な傾きは、カトリックなどの宗教的なものと同様に架空のものであり具体的な出来事と矛盾している点では、宗教主義者と同じではないかと言う意見もあります。テラーニには、卒業する前には新中世のスタイルで、コモで住宅プロジェクトを作成していました。時代として、イタリアは、オーストリア、フランス、アメリカなどの近代運動の影響が大きかったと言えますし、戦争の時代とも重なっています。テラーニの建築を調べる前に、時代としての思想的な変容の理解が必要ですね。

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階段の腰パネルはガラスです。アルミ・スチール・ガラス・石・スタッコ仕上げ固く冷たい質感がシャープさを際立たせています。1983年「ダンテウム」という、ベニート・ムッソリーニのファシスト政府によって企画されたアンビルドの記念碑があります。残っているのは、テラーニのスケッチ、建築モデルの一部、プロジェクトレポートの断片だけですが、この建物は有名なイタリアの詩人ダンテを祝い、帝国ローマの栄光に基づいて築く強力なファシスト国家を称賛することでした。

イタリア・ダンテ協会会長であったリノヴァルダメリは、ローマ万国博覧会に間に合うようにムッソリーニ内閣にダンテウム建設を提案していました。プロジェクトは、ヴァルダメリからテラーニとピエトロ・リンジェーリに委託されました。1938年に戦争が開始され、プロジェクトは延期され、その後中止となります。

ダンテウムの構成は、新曲の寓話性に沿っています。つまり、地獄、煉獄、そして楽園へ導くダンテの「新曲」の構成と平行する一連の記念碑的な空間で構成されています。しかし、テラーニは、この新曲の物語をそのまま説明しようとするのではなく、テキストの形式と韻の構造に焦点を当てて、それらをイタリアの合理主義に典型的な、繊細で注意深く構成された空間と無装飾のファサードに翻訳します。この建築はビザンチン様式教会の建築構造に影響を受けているため、ダンテウムはある意味では翻訳の翻訳です。文芸、芸術、建築のそれぞれの意味を内包する複雑なデザインに関連付けられています。この空間的構造は、いわゆる建築要素の明示的なボキャブラリーに収斂されず、空間構造に詩的意味を表現する新しい方法を確立しました。

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