Torre di Pisa

Architecture

ピサの斜塔(Torre di Pisa)は、イタリアのピサ市にあるピサ大聖堂の鐘楼であり、世界遺産「ピサのドゥオモ広場」を構成する観光スポットである。高さは地上55.86m、階段は296段あり、重量は14,453t、地盤にかかる平均応力は50.7tf/m2と見積もられている。一時傾斜の増大と倒壊の危惧があったがその後の処置により、当分問題ないと判断されている。5.5度傾いていたが、1990年から2001年の間に行われた工事によって、現在は約3.97度に是正されている。また、定刻ごとに鳴る鐘の音は、備え付けられている鐘を実際に鳴らすと傾斜に影響を及ぼす恐れがあるために、スピーカーから流されている。かつてのガリレオの実験に対して行われた異端審問の弾圧に関連してローマ法王が詫びの公式声明を塔の頂上にて行ったことも有名。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%B5%E3%81%AE%E6%96%9C%E5%A1%94

1990年の改修工事前に行われた地質調査によると、傾斜の原因は地盤の土質が極めて不均質であったこととされています。南側の土質が相対的にやわらかかったため年月を経るうちに傾き始め、それにより回転モーメントが増大してますます地盤に対する負担が大きくなり、最終的に塔の南側が大きく沈下するという事態に陥りました。傾斜の修正もトライアンドエラーの歴史でした、

1935年、地下水が地盤をやわらかくしてしまうのを防ぐため薬液を注入して地下水の浸入を止めようとする応急処置がとられた。しかし、現場の地盤は鋭敏比が非常に高く、攪乱によって強度が著しく低下し、沈下は更に進んでしまった。1960年代、現地の地下水汲み上げによって地下水位が下がり、またも傾斜進行という危機を迎え、1964年2月27日ついに、イタリア政府はピサの斜塔を崩壊から回避するための支援を求めた。
1990年1月7日、安全上の問題により公開を休止し、傾斜角を是正するために改修工事が行われた。当初は沈み込んだ側と反対の北側におもりを載せることでバランスをとろうとしたが、根本的な解決には至らなかった。その後、改修工法には世界各国の建設会社から様々な提案がなされたが、最終的に、北側の地盤を掘削するという工法が採られた。他にも、薬液を注入して地盤改良を行うなどの案もあったが、透水性の低い粘土層への注入は難しく、強引に注入すれば攪乱が起こり前述の鋭敏比の問題は避けられなかった。そして2001年6月16日、10年間にわたる作業が終了し公開は再開された。
2008年5月28日、監視担当のエンジニアで地質学者でもあるミケレ・ジャミオルコウスキ教授により、少なくともあと300年は倒れる危険がないとの見解が示されている。

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長らく世界中で最も傾斜している建物と認識されていましたが、ギネス世界記録は15世紀に建造されたドイツ北西部エムデンの付近にある教会の尖塔(ズールフーゼンの斜塔)の方が傾斜していると判定しました。2009年のギネスブックからはピサの斜塔に代わってズールフーゼンの斜塔掲載されるとされました。

さらに、2010年6月にはアラブ首長国連邦アブダビにあるキャピタルゲートビル(35階建てビル)が傾斜角約18度であるとしてギネス世界記録に認定されました。ただし、ピサの斜塔と違いこちらは意図的に傾斜させている建物だそうです。

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