ビルトモアホテルは、フェニックスを代表する高級リゾートホテルで、今は、アリゾナ・ビルトモア・ウォルドーフ・アストリア・リゾートとなっていますが、Webを見ると「有名なアメリカ人建築家フランク・ロイド・ライトが設計した世界に現存する数少ない建築物のひとつです。」とされています。
メインダイニングもライト風で「ライトルーム」という名称だったと記憶しています。実際のところ、ビルトモアホテルの完成は1926年、日本の自由学園明日館の完成と同じ年。帝国ホテル1923年、テキスタイルブロックのミラード邸も1923年で、ライトがどの程度設計に関わったかは不明です。
設計をしたのは、ライトに住宅の設計を依頼したクライアントの息子で、タリアセンフェローだったマッカーサー兄弟です。マッカーサー兄弟が、ライトからテキスタイルブロックの工業化所有権を得て実現した建物と推察される「ライト風建物」の傑作です。
マッカーサー兄弟は、敷地の砂から25万個のブロックを製作するため、現場に工場をつくり、アリゾナの鉱業に敬意を表して屋根を銅板で仕上げ、室内の天井は、塗り替え不要という説明のもと、金箔で仕上げています。