スタジオ・アアルトは、3冊セットのアアルトの作品集「ISBN 3 7608 8058 4」のⅠ、p.248に「Studio House in Helsinki」として、メインフロアの平面図と模型写真だけでつつましやかに紹介されています。今はアアルト財団のオフィスとして使用されています。
建物はゆるやかな傾斜地に敷地の形状にあわせて計画されていて、角が直角ではないことが出隅のレンガのディテールで分かります。白レンガの外壁とL字型の平面が、円形劇場のようにつくられている中庭を囲んでいます。
製図室は斜め天井でハイサイドライトからの自然光で、どても明るい空間になっています。今はアアルト財団のオフィスですが、模型や図面、すぐに作業ができそうな製図台などが「設計事務所」の雰囲気を伝えています。
講義やESQのときに、図面やパネルを展示したであろうスペースは、壁が斜めになっていて、立って見下ろしながら図面やパネルに正対することができるようになっています。
アアルトの居場所だった空間には、さまざまな照明器具や、集成して曲木で制作していた椅子の脚部の原寸模型などが展示されていて、往時のアアルト事務所のスタディスタイルを垣間見ることができました。
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