たためる椅子

Chair

「たためる椅子」は、日本を代表する建築家の一人、吉村順三(1908-1997)が発案した、折りたたみ椅子の傑作で、1989年に八ヶ岳高原音楽堂の客席椅子としてデザインされました。

着物を畳むような、日本的な上品さがあります。折りたたんだ椅子をスタックする家具(専用スタンド)もあります。部屋の片隅に使える家具が美しく控えている姿も含めてインテリアをデザインすることは、難易度の高い上級レベルの仕事だと思います。控えている姿が「しつらい」そのもので、日本的に多目的に使える空間の豊かさを感じることできます。

「たためる椅子」にはリラックスに適した標準モデルと、食事やデスクワークに適したスモールタイプがあります。標準モデルのフレーム素材は、白い木肌が特徴の「ベイマツ」、軽くて手触りがソフトな「吉野杉」の2種類があります。スモールタイプのフレーム素材はアルダー(ハンノキの一種)のみです。

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吉村順三「たためる椅子」
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