Solomon R. Guggenheim Museum 1959

Architecture

フランク・ロイド・ライトの20世紀建築作品群に登録された建物の中では、最も新しい建物で、建造年は、1956-59年ですが、ライトが設計したのは、1947年でした。

現在の美術館は1943年にフランク・ロイド・ライトに建築設計が委託され、ライトは翌年には建築設計案を作成したが、工事に取り掛かるまでには紆余曲折があり、創立者のグッゲンハイムは没年の1949年になってようやくライトの設計案を承認した。それから建物の竣工までにはさらに10年間の歳月を要した。完工したのは1959年、ライトの死後半年後のことであった。(ここまで時間がかかった原因の一つに、この前例のない特徴的な建築物に対し、ニューヨーク市当局が建築基準法に触れる為に許可を出すのを渋った事情からともいわれている。)

「かたつむりの殻」とよく形容される螺旋状の構造をもったこの建築物は、中央部が巨大な吹き抜けになっている。見学者は、まずエレベーターで建物の最上部に上がり、螺旋状の通路の壁面に掛けられた作品を見ながら順路を進むうちに自然に階下へ降りるようになっている。美術館施設の概念を根本から覆した作品として、ライトの代表作に数えられている一方で、建築自体の自己主張が大きすぎ、床が傾斜しているため鑑賞者が落ち着かず、美術品の鑑賞をさまたげるという批判もある。

Guggenheim Museum
Guggenheim Museum

ライトの現場での写真が、「LETTERS TO ARCHITECTS」に掲載されています。ライトが亡くなったのは、グッケンハイム美術館が竣工する年でした。

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