Weißenhofsiedlung 1927 Mies van der Rohe

Architecture

ヴァイセンホーフ・ジードルング(Weißenhofsiedlung)は、シュトゥットガルト郊外のヴァイセンホーフで1927年に開催されたドイツ工作連盟主催の住宅展覧会で、ドイツを中心に17人の建築家が参加し、モダニズム建築の実践の場となりました。この全体計画は、ミース・ファン・デル・ローエが担当して、ミース、ル・コルビュジエ、グロピウス、アウト、シャロウンらの設計による実験住宅が建設されました。

バウハウスと時を同じくして、ドイツでは1920年代中ごろからジードルングとよばれる公営集合住宅の建設が始まり、公営集合住宅は、近代建築家の能力が発揮される建築課題の一つとなっていました。当時、第一次世界大戦の戦火に見舞われたヨーロッパ諸国の経済状況は、建築への浪費が現実的ではなくなっており、また深刻な住宅不足問題もあって、庶民の住宅を大量に建設することが必要でした。

ミース・ファン・デル・ローエは、ドイツ出身のモダニズム建築家で、近代建築の四大巨匠の一人。ユニヴァーサル・スペースと呼ばれる、鉄骨造・鉄筋コンクリート造を用いた、内部空間を限定せずどのような用途にも対応できる空間を提唱しました。

ミースが設計した集合住宅は、外壁の鉄骨フレームと階段吹き抜けによる構造が内部レイアウトを柔軟にしており、キッチンと浴室を除いた空間は居住者のニーズにより自由に替えることができるものでした。水平に連続した窓と突出したバルコニーが特徴的で、淡いピンクトーンの外壁です。

ミース語録として「Less is more.」(より少ないことは、より豊かなこと)や「God is in the detail」(神は細部に宿る)などの言葉が有名です。

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